酒造之太祖久斯之神(出雲佐香神社)

出雲佐香神社 酒造之太祖久斯之神

■日本酒発祥の地 ~古代に神が酒を醸した地

出雲佐香神社は島根県出雲市小境町に鎮座し酒造りの神である久斯之神が祀られています。
当地は、古くは「出雲国」と称されますが、十月が他国では「神無月」であるのに対して、出雲国では「神在月」となり全国から八百万の神々が集い、国護りの議事や縁結び談義を重ねたと伝えられています。また、ヤマタノオロチ退治、古代出雲大社における酒造りなど、この地の神話や風土記には神と酒が密接に関係していたことがうかがい知れる様子が記されています。
これらから出雲佐香神社は、古くから酒の神様として信仰を集めてきたことがわかりますが、『出雲国風土記』によれば神々が清らかな佐香の川に囲まれたこの地に舎屋を建てて酒を醸したとされ、この「佐香(サカ)」が古代に酒を表す言葉でもあることから日本酒発祥の地であるとも推察されています。


■日本最古の酒造場 ~今も境内で醸され続ける濁酒

そもそも出雲国の酒は神社から始まったもので神様に酒をお供えし、神事の後の酒宴で御神酒としていただくことで神様との一体感を感じることが飲酒の目的であったようです。
出雲国風土記には、この酒宴の地の舞台が出雲佐香神社であると同時に、御神酒が造られたことが記されています。島根県(古代の出雲国)には、酒造免許を付与され、酒造りが認められている神社が現在でも二社ありますが、その一社こそ、出雲佐香神社であります。
佐香神社では現在でも毎年10月13日の秋季大祭において境内で醸された濁酒が訪れた参拝者に御神酒として授与され酒造家、杜氏はもちろんのこと味噌、醤油などの製造、販売に携わる方たちからも深い信仰を集めています。