「Sake Study Vol.6」江戸切子と有田焼、異なる酒器で日本酒を飲み較べる


今回は、7月9日(金)東京表参道にあるRinで日本の伝統工芸に携わる3人の若手職人さんをお招きして「江戸切子と有田焼、異なる酒器で日本酒を飲み較べる」をテーマに行いました。


左から講師の平野氏 熊倉氏 辻氏

有田焼

初めに「辻与製陶所与山窯」の辻諭氏のお話でスタート。
佐賀県嬉野市に位置する備前吉田の土地に初代が窯を開いてから、今では六代目まで続いているとのこと。有田焼というと鮮やかに色付けされた陶器も多いのですが、この窯はシンプルながら柔軟でモダンなスタイルを特徴としているそうです。
「お猪口」は、中国・朝鮮半島に由来し「鐘(チョク)」を逆さにした形に似ているところからきて、「盃」は、お屠蘇・直会など武家社会で儀礼的に用いられ、「ぐい飲み」はぐいぐい飲むところから江戸時代の居酒屋などで使われたとお酒にちなんだお話も。あとからこの土地名産のお茶もおいしくいただきました。




江戸切子

続いては、東京亀戸の工房を持つ「華硝」の熊倉千砂都氏。
テーブルの上に置かれた様々なデザインのお猪口やワイングラスの職人技から生まれた繊細なカットがライトに照らされ、その影がまた幻想的でうっとり。
作り方は、透明のガラスの外側に赤や青の色を付け、色の部分を削っていろいろなパターンの模様を描いていき、手で磨き上げるのだそうです。一般に出回っているものは薬を使って磨いているとのこと。ちなみに本物との見分け方は、「キラキラしていること」「手触りが滑らかなこと」「たわしで洗えるか聞いてみること」と教えていただきました。



飲み較べ

さあ、ここで待ちに待った今回のテーマである酒器による日本酒の飲み較べタイム。
日本酒は、出羽桜  江戸ラベル(吉原つなぎという切子の模様がラベルに描かれている)純米吟醸」「鍋島(有田焼の里佐賀のお酒)純米吟醸雄町」「屋守(江戸の酒)純米吟醸無濾過生原酒」の3種類。
縁の薄いガラスと柔らかな磁器、口の広がったものと狭いもの、それぞれの味わいの違いを体験しました。贅沢にも徳利も江戸切子で、お猪口に注ぐのもちょっとドキドキでした(笑)


豊岡柳

次に兵庫県豊岡市から平野久美子氏に「杞柳(コリヤナギ)細工」を見せていただきました。柳こうりというとすずめのお宿を連想しましたが、子供のころ持った小さなバスケットやおむすびなどを入れたい小さなケースもあり、細やかにそろった網目に魅せられました。また、是非持って歩きたいMy猪口入れも造られていて、私たちに「どのようにしたら使い勝手がよいか」など熱心に尋ねられていらっしゃいました。



後世に・・・

伝統工芸品とは100年以上の歴史を持つものに許された称号だとのこと。
涼しげな伝統美に触れることが出来て、日本の夏にふさわしいひと時となりました。
何でも手に入る今、こうした貴重なものを大切に受け継ぐことの大切さも改めて感じました。
講師の方々、一緒にご参加いただきました一般の方々、本当にありがとうございました。


レポート:白田英子

女唎酒師軍団活動レポート