「Sake Study Vol.5」宮城の蔵探訪ツアー 其の二【勝山酒造】


宮城蔵探訪ツアーの2日目は、幅広く経営展開する仙台屈指の有名企業であり、伊達家御用蔵として300年以上の歴史をもつ勝山酒造を訪れた。


伊達男の心意気

近代的な設備のその蔵は仙台市北部の自然豊かな泉ヶ岳の麓にあった。酒造りの本拠地を5年前に市の中心部からこの地に移転。見学に訪れた日はひと降りごとに春の足音が聞こえると言われる雪の降る朝。到着すると、いつもながら粋なお着物スタイルの伊澤治平氏がにこやかな表情で私どもを出迎えてくれた。
蔵見学前のミニレクチャーで「日本酒のロマネコンティーを目指しているんですよ。」の一言にソムリエらしさと同時に日本酒に対する熱〜い思いを感じ、これから始まる見学への期待感も高まった。雑味のない究極の日本酒を目指し、研究をし続けることおよそ2年。酒米には兵庫県特A地区山田錦を使用、遠心分離機により酒粕と酒を無駄なくきれいに分離し、ついに!!あの勝山遠心しぼり「暁」(あかつき)の完成となったそうです。




必殺必勝の秘密兵器?!

全てが初めて見るような光景でとても新鮮なのはなぜか・・・それはまるで工場にいるような感覚に陥る蔵だったからだ。
蒸し米が機械でつり上げられ放冷機に広げられ、その傍らで出来上がったばかりの精米歩合35%の蒸し米に米麹をパラリとひと掴み振りかけての試食。


口噛みを彷彿させる集団行動だったけどみんな声をそろえて発した言葉は「旨い!」「なんでこんなに甘いの?」米の旨味が出ているから・・・納得!!無菌室でコンピューター制御された製麹室。
あれ〜これじゃ私たちが菌を持ちこんでいるようなもの、と申し訳なくなったほど超近代的な蔵内でした。もろみのお味見も何種類かさせていただいて、どれもおいしい〜乳酸菌のお味に驚き!無菌室恐るべし。
そして、極めつけの遠心分離機。近寄ってじ〜っと見る私達。通常は2500回転で稼働するが良質の酒を絞るには回転数を1000回転以下に落として使用。そうすることによって究極の透明感が得られ、つまりは綺麗な雑味のないお酒が出来上がるという。
これは究極の日本酒造りには欠かせないまさに秘密兵器と言っても過言ではない。




目指すは高純度のグローバルな日本酒

蔵見学の後、今後販売予定の最高級日本酒「ダイヤモンド暁」を特別に試飲させていただいた。その色は透明感があり、まさにダイヤモンドのような煌めきを帯び、綺麗で雑味を感じさせない・・・。
香り、甘さ、旨味、キレ、アフターフレーバーその全てに一体感があるその味わいに皆一同に唸りまくった〜。言葉にならないほど極上の幸せ感を満喫です!これがまたソーセージ類と絶妙のマリアージュには驚き。



また今回は後藤光昭杜氏との質問コーナーも設けていただき、様々な質問が飛び交った。蔵元と杜氏の強い信頼関係。酒質設計の話し合いを重ね醸造哲学を統一することで年々プレミアム度をアップさせているまさにカリスマ杜氏。これまでに蓄積された膨大なデータと経験をもとに、蔵元の目指す世界に認められる日本酒造りの大切な片腕となっている。

歴史を大切にしながらも常に時代を見据えた視野を持ち独自の「Modern酒道」「仙台流 酒道」を提唱、前進し続けている伊澤蔵元の熱き思いにすっかり魅了され、蔵を後にするころには体もお腹もすっかり温まって非常に充実した1日でした。

伊澤蔵元、蔵人の皆様、本当にお世話になりました。まだ寒さが残る仙台と思いますのでどうぞお体大切に。伊達男の今後のご活躍に乾杯!!

なお、勝山純密薫酒「元」:GACKTさんお気に入りの商品(機内限定商品)、遠心しぼり「暁」、袋しぼり「献」はANA欧米路線ビジネスクラスで昨年12月より皆様に提供されておりますよ。

前日の懇親会後のことは・・・参加者一同にとっては思い出深いサプライズでした!!

レポート:澤口育子

女唎酒師軍団活動レポート