「Sake Study Vol.2」久保田酒造見学~もろみの囁きが聴こえる蔵~


ぷち…ぷち…ぷちぷち…。
醪の音が聞こえる。小さいけど確かな音。由緒ある木造建て
蔵の中で初めて聞いた音-。
12月21日久保田酒造様のお蔵見学日。JR橋本駅から約30分の道中、少々遠足気分でいた私ですが「相模灘」ののぼり旗を目にした瞬間、一気に緊張。
何せお蔵見学お初なもので…。(←そのために今回の原稿担当となりました)
とにかく粗相だけはしませんように…。




初めて出逢ったもろみに感激!

風情のある景観の中に同化して見学スタート。到着時は洗米中でした。精米~水切りまで機械化されているものだと思っていたので、水切り時に1袋ずつ長い紐で吊るされたザルに入れてクルクル回していたとは驚き。ふと見ると洗米機の所に、見た目掃除機の吸収口のような型をした物がある。
「?」と思っていたら、何と久保田晃杜氏お手製の流水ホース!…すごい。日々研究の賜物ですね。
その日の朝、初添えを終え、半分の量になっている2個モト(1つの酒母タンクから2つのもろみタンクに分けること)の酒母タンクから見せて頂く。タンクが徐々に大きくなっていく。醪の味見もさせてもらう。8日目のタンクになると蓋を開けた時の香りも華やかになり、味もヨーグルトのようになってきました。

 
蔵内に響きわたる心地よいもろみの音色

麹室。思っていたより狭く天井も低い。そして暑い。久保田杜氏は「菌ではないけど菌」と、米粒の下から光を当て繁殖しているところを見せて下さいました。菌が繁殖し、肉眼で白く見える部分に光を通すと黒く見えるのだ。
工程のひとつひとつをじっくり見ていたら、全てがいとおしくなってくる。
蔵人の方々の「美味しくなれよ」と愛情たっぷり吸収して育ってるんだね。
美酒ができるワケだ。最後の最後にガス抜きも見せて頂いた。数時間の変化を見られるなんて貴重な体験!充実した心で見学終了。
-ぷち…ぷち…ぷちぷち…。
囁きなのかざわめきなのか…誰も居なくなった蔵の中のもろみ達のその音は「聞く」ではなく「聴く」なのかもしれない。今日出逢った醪達はどんなお酒になるのだろう。美味しくなれよ。
久保田晃杜氏、久保田酒造の皆様、お忙しい中貴重な体験をさせて頂きありがとうございました!厳しい寒さが続く中でのお仕事、お体御自愛下さい。本当にどうもありがとうございました!



レポート:加藤祥実

女唎酒師軍団活動レポート